当然ハゲた哀しみを歌ったものが日本人にバカウケした訳ではなく、玄宗皇帝も消え、乱れきっている都の政治に復帰したいけど、年老いていくばかりで辛いなあ…という杜甫の心に到達すると、最後にはまた国レベルに世界観が広がっているのがミソなのです
まあ、詩歌の世界は好きなように味わえるというのも魅力なのかもしらんが、どんな人がどんな想いで書いたかをなるべく汲み取るためにはよく知らないといけない
律詩は3-4,5-6句を対句にするのがルールで、対句縛りに沿って作るのが大変なんだけど、「李絶杜律」と評されるくらい杜甫は律詩に優れていて…例外的に春望の1-2句は対句と考えると
国は破れた が 山河は在る
城に春が来た が 草木は深い
となるってゆー